「耐糖能障害です。」
「耐糖能障害はどのような指標で評価できますか?」
ってなことで、インスリン抵抗性、インスリン反応性を評価できるマーカーを再勉強してみました。
糖尿病と診断される前の、耐糖能異常(IGT: impaired Glucose Tolerance)を評価するべく行われる検査やその評価方法を調べてみました。
測定するのは、以下の二つ。OGTTやIVGTTをして、投与前から投与後120分(または180分)までの経時的な変化をみます。
Glucose (mg/dL)
Insulin (U/mL)
で、AUCを用いた評価も(AUC IGIとか)することがあります。
【 インスリン反応性・抵抗性】
HOMA-R: (fasting glucose) x (fasting insulin) / 405
正常範囲: 1.6以下。 2.5以上で抵抗あり。
(Diabetologia 1985; 28: 412–419.)
QUICKI (Quantitative Insulin Snsitivity Check Index):1/[log(fasting insulin)+log(fasting glucose)]
正常範囲: 0.30~0.45程度。
これは、グルコースクランプに結構相関する、簡単で便利な指標のようです。
(Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism 2000; 85:2402–2410.)
OGIS 120min or 180min, (要OGTT)
( Diabetes Care 24:539, 2001)
Stumvoll’s Index, (要OGTT)
ちょーめんどくさい計算式なんで、割愛。
(Diabetes Care 2000; 23: 295–301.)
Matsuda's Index, (要OGTT)
こちらもちょーめんどくさい計算式なんですが、日本人なんで親近感あり、以下記載します。
10,000/√(fasting glucose)x(fasting insulin)/(mean glucose)x(mean insulin)
(Diabetes Care 1999; 22: 1462–1470.)
【インスリン分泌反応性、β細胞機能】
HOMA-β: (fasting insulin) x 360 / (fasting glucose - 63)
(Diabetologia 1985; 28: 412–419.)
IGI (Insulinogenic Index)
Δinsulin(30min-fasting)/Δglucose(30min-fasting)
(Diabetic Medicine 1994; 11: 286–292.)
IGI simplified
insulin(30min)/glucose(30min)
IGI AUC, IGI ΔAUC, てのもあるみたい。
(Diabetes Research and Clinical Practice, 72:298-301, 2006.)
です。
どれがいいかは、分かりません。
(アメリカの引越トラック、規模が違います。)
そいえば、学生のころに「糖尿病の人にOGTTするのは禁忌」と習いましたが、普通にやっとりますね。
更に、そういえば、電子カルテでHOMA-Rが検査データに出てくるようになってた気がするなぁ。
eGFRとかも自動的に電子カルテで計算されて、
「腎機能低下気味の人が造影剤の検査をオーダーするとアラートが出る!」
みたいなプログラムを組んで売ったら儲かるかなぁ、と考えていたこともありました。
FilemalerやSTATAは結構自分でプログラム組んだりしたからわかるけど、電子カルテと解析ソフトが自動的にリンクで来たら便利だなぁ、といつも思っております。
って、僕が考えるぐらいだから偉い人たちは既に実行済みなんでしょうね。
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