1/06/2017

2016年の循環器ガイドラインで知っておくべきこと

2016年の循環器ガイドラインで知っておくべきこと
2016 in Review: Key Guidelines in Cardiology You Need to Know
John Anello; Brian Feinberg; John Heinegg; Richard Lindsey; Cristina Wojdylo; Olivia Wong, DO; Yonah Korngold; Sam Shlomo Spaeth | January 4, 2017


が、アメリカの医療系メルマガでお知らせがあったので読んでみました。

私は、脂質異常とCVDが専門なので、その部分をピックアップ。

低ー中等量のスタチンを使用するのは、CVDリスク(DM、DL、HT、喫煙)が1つ以上ある、または今後10年間のCVD発症リスクが10%以上である、40-75歳の症例。
76歳以上は、スタチンの治療開始するメリットが明らかでない。
ちなみに僕の10年間でのCVDリスクは、0.302%。
http://reference.medscape.com/calculator/aac-aha-cardiovascular-risk-ascvd
で計算できます。

先日読んだ論文でもあったけど、高齢者の治療に疑問がでてるなぁ。
また若者はスタチンも少なめでええで(Younger Patients With High LDL-C Get Fewer Statin Prescriptions Than Older Patients)的な記事もあるし
(Al-Kindi SG, DeCicco A, Longenecker CT, et al. Rate of statin prescription in younger patients with severe dyslipidemia. JAMA Cardiol 2017; DOI:10.1001/jamacardio.2016.5162.)
欧米は医療費削減モードかな。

日本は80歳でもピンピンして現役の人もいるから、その人にはしっかり治療するのがよいのではと個人的には思います。
ま、欧米のガイドラインをそのまま日本に当てはめたらあかんぜよ。

となれば、日本独自のエビデンスとなる高齢者大規模研究をやるのが大切ではないでしょうか?

以下フリーでダウンロードしたので共有してます。

ほかにも、心房細動の抗凝固や、PCI後のDAPTや、心不全の定義と治療などなどあります。

追記
心不全の分類が(CS1とかではなくて)、
HFpEF HFmrEFHFrEFなどに分類があること
また、治療にSGLT2阻害薬や、以前記事にしたARNIもしっかり抑えておくことが必要。
ほかに、QRSが130ms以上で差脚ブロックならCRTが適応(ClassIB)は知らんかった。
差脚ブロックで心不全には全員CRT適応(ってもうなってるの?)なら対象者がめちゃくちゃ多くなりそう。
その辺、まったく知識のない自分はやっぱり臨床医ではないと痛感します。

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