11/07/2022

ペマフィブラートどうなったの? 2022AHAでの報告、PROMINENT Study

途中で有意な結果?が出ずに中断になった、プロミネント試験の結果が2022AHAで発表されたようです。

以前2022年4月に「ペマフィブラートのPROMINENT試験中止について」という記事にしました。それの続報最終結果、正式に論文化されたようです。

結果的には、

ペマフィブラートは心血管イベントの減少にはならなかった。

腎不全や静脈血栓の有害事象が増えた。NASHの発症は低かった。

です。

(戦争などの影響で有意差がでなくて中止した?という都市伝説の確認はできず…)

以下引用、NEJMと海外の医学雑誌の記事です。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2210645

https://pace-cme.org/2022/11/05/pemafibrate-lowers-triglycerides-but-not-cv-event-rates/?cid=003w000001mvVugAAE




結果:10,497例(66.9%に心血管疾患の既往あり)において、ベースラインの空腹時トリグリセリド値の中央値は271mg/dL、HDLコレステロール値は33mg/dL、LDLコレステロール値は78mg/dLであった。追跡期間中央値は3.4年であった。プラセボと比較して、4ヵ月後の脂質レベルに対するペマフィブラートの効果は、トリグリセリドで-26.2%、VLDLコレステロールで-25.8%、レムナントコレステロールで-25.6%、ApoCIIIで-27.6%と、いずれもプラセボと比較して、顕著であった。 主要評価項目は、ペマフィブラート群572例、プラセボ群560例で発生し(ハザード比、1.03;95%信頼区間、0.91~1.15)、事前に特定したどのサブグループにおいても明らかな効果の修飾は認められなかった。重篤な有害事象の全発生率は両群間で有意差はなかったが、ペマフィブラートは腎臓の有害事象と静脈血栓塞栓症の発生率が高く、非アルコール性脂肪性肝疾患の発生率は低かった。

結論:2型糖尿病、軽度から中等度の高トリグリセリド血症、低HDLおよびLDLコレステロール値の患者において、ペマフィブラートはトリグリセリド、VLDLコレステロール、レムナントコレステロール、ApoCIIIレベルを低下させたが、心血管イベントの発生率はプラセボ投与群に比べ低くなかった。



PROMINENT: A Randomized Trial of Pemafibrate for Triglyceride Reduction in the Prevention of Cardiovascular Disease

Presented at the AHA Scientific Sessions 2022 by: Aruna D. Pradhan, MD - Minneapolis, MN, USA

Introduction and methods

Elevated triglyceride (TG) levels are associated with CV risk. However, prior strategies to lower TG with fibrates or niacin showed no effect on CV risk reduction. Treatment with icosapent ethyl did result in reduced CV risk, but the observed risk reduction could not be attributed to TG lowering. Post-hoc analyses of fibrate trials suggested that TG lowering in patients with T2DM, mild-to-moderate hypertriglyceridemia and low HDL-c may be beneficial.

The PROMINENT trial investigated the effect of pemafibrate on CV outcomes in patients with T2DM, TG 200-499 mg/dL and HDL ≤ 40 mg/dL. A total of 10,497 patients were randomized to pemafibrate 0.2 mg twice daily or placebo. All patients were on background LDL-c lowering therapy. The primary endpoint was MI, ischemic stroke, coronary revascularization or CV death. Median follow-up was 3.4 years.

Main results

At 4 months, the between group percentage change between pemafibrate and placebo was -26.2% for TG (95%CI -28.4 to -24.1), -25.8% for VLDL-c (-27.8 to -23.9), -25.6% for remnant cholesterol (-27.3 to -24.0), and -27.6% for ApoCIII (-29.1 to -26.1).

There was no difference between groups for the primary endpoint of MI, ischemic stroke, coronary revascularization or CV death (HR 1.03, 95% CI 0.91-1.15, P=0.67). Total mortality was also similar in both groups (HR 1.04, 95% CI 0.91-1.20).

Safety results showed an increased risk of venous thromboembolism (HR 2.05, 95% CI 1.35-3.17) and renal adverse events (HR 1.12, 95% CI 1.04-1.20) in the pemafibrate group.

In an exploratory analysis, pemafibrate reduced the risk of any liver disease (HR 0.83, 95% CI 0.69-0.99) and non-alcoholic fatty liver disease (HR 0.78, 95% CI 0.63-0.96).

Conclusion

Pemafibrate reduced TG, VLDL-c, remnant cholesterol and ApoCIII by 20 to 30% in patients with T2DM, mild-to-moderate hypertriglyceridemia and low HDL-c . However, pemafibrate did not reduce CV outcomes, compared with placebo in this population.


-Our reporting is based on the information provided at the AHA Scientific Sessions-

9/13/2022

六甲有馬ヒルクライムフェスタ

 2022年9月11日

六甲有馬ヒルクライムフェスタ

に参加しました。自転車レース、初参加です。

約4km、獲得標高300mない、ぐらい

234/309位 おっそ

ヒルクライムとしては違和感なく、楽しめました。

自宅がヒルクライムの位置にあるので、ツーリングはいつもヒルクライムなんで。

やっぱ、参加者の自転車を見るのがオモロイです。

10万円ちょいの自分の自転車で数十マンの自転車を抜くのカイカン。

道路を封鎖しているので、帰りのダウンヒルが凄まじく楽しかった。

神鉄有馬駅の駐車場まで車で行って、そこから自走、良いアップでしたが結構足にキました。

当日夕方から救急当直してそのまま日勤したら、歩行で息切れ、夜間変な汗でた。

教訓、レースは疲労するので40歳超えたら無理しない。













8/18/2022

2022年夏、サンライズと東京観光

2022年7月29日深夜

23時 帰宅

23時10分 出発、阪急王子公園ー三宮

0時20分 JR三ノ宮 10分遅れでサンライズ瀬戸に乗車

7時10分 JR東京着 東京駅で高級?パンの朝ごはん

半蔵門線で東京スカイツリー、9時の入場予約

9時 東京スカイツリー観光

お昼は、月島もんじゃ焼き だるま 

カービーカフェやソラマチでお買い物

歩きで浅草

浅草ー上野ー東京駅

新神戸 バスで帰宅

















 

6/23/2022

新規の脂質異常症治療薬:ノバルティスのinclisiran

 新しい脂質異常症治療薬は、以下3つがあるらしいです。

PCSK9 inhibitors (Evolocumabが市販であるが、Alirocumabも使えるようになりそう)

inclisiran (知らんかった…)

bempedoic acid (新規ATPクエン酸塩リアーゼ阻害のLDL-C低下薬、エゼチミブと合剤あり)



inclisiran (インクリシラン、って読むの?)

https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20210930

https://www.novartis.co.jp/sites/www.novartis.co.jp/files/pr20210930.pdf

ノバルティスからの発売になりそうです。上記はニュースレターです。


一部抜粋します。

inclisiran (開発コード:KJX839)について

inclisiranは、RNA干渉(RNAi)の作用機序を介してLDL-C値を低下させ、致命的な心血管疾患であるASCVD患者の転帰改善に役立つ可能性がある最初で唯一のsiRNA治療薬です。 inclisiranは、年2回の投与で*、効果的かつ持続的なLDL-C低下により、スタチンを補完します8, 10。inclisiranは、肝臓での標的タンパク質の産生を阻害し、LDL-Cの肝臓への取り込みを増加させ、血流から除去するという、他の治療法とは異なる作用があります17。inclisiranは初回投与後、3ヵ月目に投与し、その後は6ヵ月ごとに投与します。3件の臨床試験では、inclisiranを6ヵ月ごとに投与することによりLDL-Cは低い値に維持されました。inclisiranは皮下注射として病院で投与され、患者の受診サイクルにスムーズに組み入れられると予想されます。

第III相試験において、inclisiranの忍容性は良好でした。最も多く報告された有害事象(inclisiran投与患者の3%以上で、プラセボ群よりも高頻度に発現)は、注射部位反応、関節痛、尿路感染、下痢、気管支炎、四肢痛および呼吸困難でした。注射部位反応が最も多く発現しました。これらは概して軽度であり、重度または持続性の事象はありませんでした。


遂に脂質異常にもsiRNA薬剤がやってきましたね。

siRNAは、RNA干渉(mRNAの破壊によって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する)として作用を持つ。

です。

ワクチンもmRNAがあり、遺伝子に働きかける薬剤をよく見かけます。

しっかり勉強して、キャッチアップ、アップデートしてゆきたいです。


これで二人前?




5/13/2022

六甲縦走3分のイチ

 2022年GWの休みを利用して「六甲縦走どこまで行けるか」やってみました。

総距離約22㎞、総時間約7時間、疲れた~

菊水山がキツかった。