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9/22/2021

論文の査読

 よく知らない雑誌から査読の依頼がありました。

レバノンのトランス脂肪酸に関する内容でした。

査読したら、アクセプトされたようです。

頑張って2週間以内に査読返しました…ほかに査読者2名いました。

2人目がリジェクトで、3人目がリバイス要求していたようです。

ちなみに僕はマイナーリバイスで通しました。

「Assessment of industrially produced Trans fatty acids in traditional dishes, Arabic sweets and market food products and its risks on non-communicable diseases in Lebanon.」

https://www.mdpi.com/2072-6643/13/7/2462/htm


以下時間経過

Received date: 05 Jul 202

Editorial assignment start date: 18 Jun 2021

Independent review start date: 12 Jul 2021

Interactive review activated date: 02 Sep 2021

Review finalized date: 20 Sep 2021

Final validation date: 21 Sep 2021


英語は使わないと錆びてゆきますね。

今後も英語は積極的に接してゆこうと思います。




4/05/2020

科研が書け・・・・か、書けた!

「科研が書けん」よくあるダジャレです。

以前も、書けん、とぼやいておりました。

さて書き始めて早3年… 

もう、同じネタも古くなるし、と思いつつも、昨年度も頑張って科研書きました。

そしたら、「交付内定」の通知をいただきました。
つまり、「科研が書けた!」

です。若手研究の分類です。41歳でも若手です。
何年か前に制度変わって、大学院卒後8年までは若手で応募できます。

これで、まあ何とか最低限のレベルに達した気がします。

2020年春、自宅前の公園 サクラ咲くですね

3/12/2018

薬剤溶出性ステントについて

薬剤溶出性ステント(DES)の歴史についてです。

僕がお医者さんになった2005年頃は冠動脈形成術(PCI)全盛期で、心筋梗塞は循環器内科医が治療する者で確立され、各病院がPCI件数を競っていた時代です。

PCIには、ステントを使います。
ステントは金属であり、終生冠動脈に留置されます。そこで生体吸収ステントが開発され、「将来異物がなくなるなんて、完璧やん!」と思うたのですが…

で報告したように、だめでした。

その続きです。

まあザイエンスというDESがスタンダードになったようですが、その後も進歩し続けているようです。

たまには勉強せんとね。だって循環器専門医だもの。

ということで、各種ステントの特徴がうまく記載されている図があったので載せときます。

10/05/2017

科研が書けん。その2。若手AとBが合体?

 「科研が書けん。その2。」です。

これまで、頑張って書こうとしたことはありますが、すべて準備段階で失敗に終わっております。満を持して、平成30年の科研、若手Bに応募しようと書類作成をしていると…

若手AとBが消失…単に「若手」合体?と思ったのですが、実質は若手Aを廃止のようです。

その他、変更点は、
39歳以下 → 「博士」取得後、8年未満


ちょっとまてーい!

ってことは50歳のおっさんでも、博士を取ったのが8年未満であれば「若手」に応募できるってことやん!

結論としては、応募がゆるくなって倍率が上がったってことやん!

39歳で、今年が最後の若手のチャンス、と思っていたのですが、まだあと5年も若手でいられる…

なんじゃコレ。


8/26/2017

rejuvenation - slide -英語- 

rejuvenation
【名】
若返り、活性化、再生、復活、一新
(英次郎より)です。

Fish Oil Slides By; Rat Rejuvenation; Novel LDL Drugs

というタイトルを米国医療メールマガジンで見ました。

The REDUCE-IT trial of cardiovascular outcomes with prescription fish oil pills (Vascepa) will continue as planned after the scheduled interim analysis suggested no problems, manufacturer Amarin announced, noting that it had set the bar high for stopping due to efficacy to try to get the most robust results.

REDUCE-IT trialについての記事です
REDUCE-IT trialはJELISと似たトライアルでスタチンにω-3(Vascepa)を追加して心血管イベント低下を見たやつですJJELISとちょっと違うのはTGが500mg/dL以上のハイリスク症例も対象としたのですFDAに2014年には認可されなかったようです。Study自体はまだ継続しているようです
その後は…よう知らん…

このタイトルからすると、魚油はslideしたようです。
slides
ここでの意味は、-の意味のようですね。
訳すると
「ラットの若返りと新規LDL治療薬によって、魚油製剤は価値が下落する」
更に
「PCSK9と心筋若返りの結果により、魚油製剤はその地位を失墜する」
でしょうか?

心筋若返りの論文データはこちらです。
https://academic.oup.com/eurheartj/article-abstract/doi/10.1093/eurheartj/ehx454/4080843/Cardiac-and-systemic-rejuvenation-after?redirectedFrom=fulltext

僕的結論
ω-3は効果あるけど、PCSK9のインパクトがデカすぎる。

火祭り;2017年8月26日


6/30/2017

【宣伝】コレステロールを運び動脈硬化を防ぐHDL ―臨床で実用可能な機能測定法を世界で初めて開発

「コレステロールを運び動脈硬化を防ぐHDL ―臨床で実用可能な機能測定法を世界で初めて開発」

自分がかかわったことがニュースになると嬉しいです。

という報告でした。

http://www.kobe-u.ac.jp/research_at_kobe/NEWS/news/2017_06_27_01.html

http://jalm.aaccjnls.org/content/early/2017/05/29/jalm.2016.022913


追記、2017/06/30に「動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017年度版」を手に入れました。

自分の報告した論文が引用されていて、こちらも嬉しいです。

ある先生から「ガイドラインに引用されるような仕事をするように。」とアドバイスをいただいたのを思い出しました。

もちろん、僕だけの力でなくて研究室、教室のおかげですが、やっぱり嬉しいです。



5/19/2017

HFCSとは?

HFCSとはhigh-fructose corn syrup
のことであります。
アメリカでは一般的にHFCSというと
「HFCS55」のことを示します。
これはFructoseが55%、Glucoseが45%含まれるシロップです。
他にも「HFCS42」というのもあるようです。

日本では、また違った呼び方になります。

異性化糖製品は日本農林規格 (JAS) で以下のように制定されている。

ブドウ糖果糖液糖
果糖含有率(糖のうちの果糖の割合)が 50 % 未満のもの。

果糖ブドウ糖液糖
果糖含有率が 50 % 以上 90 % 未満のもの。

高果糖液糖
果糖含有率が 90 % 以上のもの。

他にも砂糖混合異性化液糖などあるけど、ややこしいから割愛。



CO2 incubator 「Water-Jacket」ってなに?

留学先での研究について

CO2 incubatorの設定などは自分でやります

CO2ボンベをゴロゴロ運んだら、インキュベーターにHook Upします。自分でします。

ほんで、設置完了してスイッチオン、ボンベも設定してオン。

しかし、温度があがるけど、なかなか37℃まで上がらん…

もう一度、説明書を読みます。
すると、「Water-Jacket」と記載があります。
詳しく読むと、機器に水を充填してそれを温めて、CO2 incubatorの温度を管理するらしです。
僕が想定していたのは、「Direct Heat Type」(ダイレクトヒート・タイプ)。
こちらのほうが管理は簡単だけど温度管理に若干デメリットがあるようです。

で、一応滅菌水にEDTA(0.5mol/L)を足した水を、3/8inchのチューブを使って11ガロン(40Lほど)入れて完了です。

使わないときはこの水を抜いておかなくてはなりません。

ということで、水を入れて細胞培養装置は安定して使えるようになりました。


3/24/2017

臨床介入試験の統計解析法について

以下の論文をPIより紹介されました。

Best (but oft forgotten) practices: testing for treatment effects in randomized trials by separate analyses of changes from baseline in each group is a misleading approach.

Am J Clin Nutr. 2015 Nov;102(5):991-4.


薬などの介入試験 (randomized, parallel-arm study) で, 効果があるのかどうか, を解析します.

介入群とコントロール群で、治療前後の数値で変化しかたをT-testをします。
介入群で治療後に変化した、コントロール群で変化しなかった。
で、薬は効いた!万歳!!

となると思っておりました。
しかーし、それではイカンのです!!
個々に検定しても、その介入で2群間に差があったか、まったく説明にならんのです。
介入群とコントロール群の変化を、キチンと検定する必要があるのです。

コレは2群間ですが、介入群が3つ以上の時はすごく重要になってきます。
キチンとone-way ANOVAで変化の差を証明する必要があるのです。
そして、更にバイアスなどがないか、交絡因子などの検討が必要になります。

ということです。

だから、牛丼たべても大丈夫、試験は何の意味もない、ちゅうことですわ。

キチンとコントロール群を設定して、さらに介入群と比較する必要があるのですね。

今後、十分注意して検定してゆきたいです。
サンフランシスコのマクドナルド



 


「血中トランス脂肪酸高値は日本人でもCVリスク」らしい。

トランス脂肪酸(TFA)の血中濃度が高い冠動脈疾患(CAD)患者は、心筋梗塞や血行再建術施行といった心血管イベント(CVイベント)のリスクが高いことが、我が国の前向きコホート研究から明らかとなった。神戸大学循環器内科学分野の尾下寿彦氏らが、第81回日本循環器学会学術集会(3月17~19日、開催地:金沢市)で報告した。トランス脂肪酸とCVイベントの関連は欧米で問題が指摘され規制の動きがあるが、日本人を対象とした前向き研究でも確認されたことになる。

らしい。

これらの結果から尾下氏は、「TFAは我が国においても、CVイベントのリスク因子となる。その摂取量の制限は、CADの二次予防という観点からも必要だ」と訴えた。

らしい。

日経のニュースの中でも結構注目される位置にあって、ビビリました。


3/23/2017

HDL模倣薬剤治療は急性冠症候群のプラーク減少にはつながらない…

ACC2017での報告です。3月18日付け。
http://pace-cme.org/2017/03/18/hdl-c-mimetic-did-not-induce-plaque-regression-in-post-acs-patients/

HDL-C mimetic did not induce plaque regression in post-ACS patients

Effect of Serial Infusions of CER-001, a Pre-Beta High-Density Lipoprotein Mimetic on Coronary Atherosclerosis: Results of the CARAT Study

Presented at ACC.17 by Stephen J Nicholls

MAR. 18, 2017 - NEWS
模倣HDL、なんだか美味しそう。

以前はApoA-I milano
http://activelifedavis.blogspot.com/2016/12/apoa-i-milano.html
に注目しました。

今回はPre-Beta High-Density Lipoprotein Mimeticに注目です

簡単に内容を記載しますと、

HDL模倣の粒子を治療薬として投与するCARAT 試験。

ACS症例において、治療前後で冠動脈のプラークをIVUSで測定。
そのプラーク容積を解析。
なんと、プラセボ群と治療群で差なし…

プラセボ群でプラーク容積が減りすぎ?
LDL-Cは両群ともに同じ程度低下

論文報告は未だのようです。
Cardiovasc Diagn Ther. 2017 Feb;7(1):45-51.
では、安全性は大丈夫と報告されておりますが…

やっぱり、HDLはもうアカンのか…
ことごとく失敗や…







3/21/2017

「コレステロールの矛盾」の論文、いまさら? これは「コレステロールは高いほうが良い?」ことか?

Cholesterol paradox: a correlate does not a surrogate make.

Evid Based Med. 2017 Mar;22(1):15-19.

ちょっとタイトルの意味がつかめませんが、要旨とTableを見て、内容は斜め読みしました。

まあ、「コレステロール下げなはれ」というガイドラインでは、だめだった。
ACCELERATE
AIM-HIGH
HPS2-THRIVE
これらの試験では、思った結果が得られなかった。とあります。

Tableを見たのですが、おもったよりイベント抑制になっていない試験が多い、ってことですね。
ここまでとは正直知りませんでした。効果ある試験ばかり目に入っていた、ってことでしょうか?


46個中、効果なしが30個。
全部の試験の論文を読む気にはなりませんが、なんでCVDのリスクが下がらなかったのでしょうか?今回の論文では触れてません。
「こんだけ否定的な結果があるのに、ガイドラインは依然コレステロールを下げることを言い続けているのが、おかしいんじゃねえの?」
と言いたいのだと思います。

この論文は2016年12月20日にオンラインで発表。
つまり、先日のNEJMの
FOURIER
は入ってないんですね。

どうやろか、このPCSK9の結果が出ることを予想して、一発反論したんでしょうか?


3/17/2017

オリンピック選手は心疾患と無縁なのか?

超一流アスリートの突然死はニュースで報道されるので、記憶に残りやすい。と思ったりするのですが、実際一般の人とのリスクは違うのでしょうか?

医療メールマガジンから報告がありました。
以前、アメフトのラインマンが肥大型心筋症のリスクがあるかも?という報告を読みました。
http://activelifedavis.blogspot.com/2016/12/us-football-linemen-may-be-at-risk-of.html


Are Olympic Athletes Free From Cardiovascular Diseases?
Br J Sports Med. 2017;51(4):238-243.


A subset of 92 athletes (3.9%) showed abnormal CV findings. Structural abnormalities included inherited cardiomyopathies (n=4), coronary artery disease (n=1), perimyocarditis (n=4), myocardial bridges (n=2), valvular and congenital diseases (n=45) and systemic hypertension (n=10). Primary electrical diseases included atrial fibrillation (n=2), supraventricular reciprocating tachycardia (n=14), complex ventricular tachyarrhythmias (non-sustained ventricular tachycardia, n=7; bidirectional ventricular tachycardia, n=1) or major conduction disorders (Wolff-Parkinson-White (WPW), n=1; Long QT syndrome (LQTS), n=2).

2352人程度のうち、3.9%のアスリートが、何かしら心疾患としての異常が見られたようです。
ちょっとびっくりしたのが、5人がCARTOマッピング検査したということです。

ディスカッションにも記載してありますが、「オリンピック選手は一定のスクリーニングを行われているけれども、それでも3.9%が心疾患イベントを避けることが出来ない」のが大切なようです。

極論は、「注意していても100人いたら4人ぐらいは10年間で心疾患イベントを発症する」ってことかな。

まとめ
AEDはいつでも使用可能に。油断禁物。


Natureニュース「コレステロール遺伝子治療薬が心臓健康を増進する」

Genome-based cholesterol drug boosts heart health 

http://www.nature.com/news/genome-based-cholesterol-drug-boosts-heart-health-1.21656?WT.ec_id=NEWSDAILY-20170317

見出しは自分でタイトルつけましたが、ついにPCSK9-Iが大々的に認められそうです。

Natureのメルマガではトップ記事でした。
Big result. For years, medical researchers have hoped that a burgeoning class of cholesterol drugs targeting a protein called PCSK9 could be the next generation of blockbuster treatments. Now, a large clinical trial has demonstrated that this approach can lower the risk of heart disease. But it’s still unclear whether these drugs — which attempt to mimic a beneficial genetic mutation — will be the breakthrough that scientists and pharmaceutical companies had imagined. (Nature news story; New England Journal of Medicine paper)

論文はNEJMで報告されてます。

先日から話題になっとる、僕も一度記事にした
FOURIER試験の結果、PCSK9-Iの有用性
の論文報告ですね。

時代の転機でしょうか…

さて気になったのは、LDL-C以外の資質の変化です。
脂質全部下がるから、HDL-Cも下がるんかとおもっとったら…
HDL-Cは8%の増加…

コレはいったい…おもしれぇな。
きゅりおしてぃ、が泉のごとく溢れ出すぜ。

Proprotein convertase subtilisin kexin type 9 and high-density lipoprotein metabolism: experimental animal models and clinical evidence.
Transl Res. 2016 Jul;173:19-29.
すでに報告があった…ってことはCECも既に研究されてるやろうなぁ。


近いうちに、「PCSK9-IでCECが改善した」って報告がありそう。
しかし、今回はACC2017とJCS2017が、完全に日程重複してるんやね。
あかんでしょ。


3/13/2017

心臓発作や心不全の後には魚油がええで?ホンマに?

AHA: Fish Oil OK After Heart Attack, Heart Failure
But no new evidence for use in primary prevention of CVD

http://www.medpagetoday.com/Cardiology/Prevention/63794?xid=nl_mpt_cardiodaily_2017-03-13&eun=g1130844d0r


AHAからの報告で、心臓発作や心不全の後には魚油摂取がよい。
という報告なのですが、以前からある報告以上のエビデンスはない。という結論です。

自分で重要だと思う部分を抜粋。

GISSI-HF trial(2008) reported that supplementation reduced mortality and hospitalizations by 9% in patients with a left ventricular ejection fraction of less than 40%.

There was also no scientific evidence from studies such as the large Outcome Reduction With Initial Glargine Intervention (ORIGIN) trial to support recommendations for the use of omega-3 PUFA supplements to prevent heart disease in patients with type 2 diabetes and pre-diabetes.

However, the ongoing (Study of Cardiovascular Events in Diabetes) ASCEND trial in the U.K. is examining the impact of omega-3 PUFA supplements on cardiovascular events among patients with diabetes who are free of prior clinical CVD, they pointed out.

今のところ、ω-3のエビデンスは十分ではなく、議論の余地がある。
1g/dayでええんか?などなど…
次のASCEND trialの結果を待ちましょうか。2017年11月(アナハイムのAHA2017ですね)。


参考文献

Effect of n-3 polyunsaturated fatty acids in patients with chronic heart failure (the GISSI-HF trial): a randomised, double-blind, placebo-controlled trial.
Lancet. 2008 Oct 4;372(9645):1223-30.

ORIGIN trialhttps://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00069784
n-3 fatty acids and cardiovascular outcomes in patients with dysglycemia.
N Engl J Med. 2012 Jul 26;367(4):309-18. doi: 10.1056/NEJMoa1203859. Epub 2012 Jun 11.

ASCEND trialhttps://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT00135226


以前に調べた日本からの報告。
ω-3摂取量とCVDリスクの論文 (日本)

High long-chain n-3 fatty acid intake attenuates the effect of high resting heart rate on cardiovascular mortality risk: a 24-year follow-up of Japanese general population.
J Cardiol. 2014 Sep;64(3):218-24.

Long-chain n-3 polyunsaturated fatty acids intake and cardiovascular disease mortality risk in Japanese: a 24-year follow-up of NIPPON DATA80.
Atherosclerosis. 2014 Feb;232(2):384-9.

日本は、このNIPPON DATA80がインパクトあると思います。
ただ介入試験ではJELIS以上のものはないですね。

まとめ、
魚油のエビデンスはまだ不十分。

個人的に、魚油は臭いでバレるから、プラセボ用いたら完全にブラインドにはならんとおもうのです。
僕はNIPPON DATA80を指示します。

追記
2年弱のアメリカ生活、自分の血中EPA/DHA濃度が気になります。
帰国したら測定したいですね。


3/08/2017

米国における死因統計

CDCが報告している米国における死因統計2014年です。

そのまま、HPからスキャンしました。


1位;心疾患 23.4%
2位;悪性新生物 22.5%
3位;慢性低換気肺疾患(肺炎除く) 5.6%
4位;不慮の事故 5.2%
5位;脳血管疾患 5.1%
6位;アルツハイマー病 3.6%
7位;糖尿病 2.9%
8位;インフルエンザ、肺炎 2.1%
9位;腎不全 1.8%
10位;自殺 1.6%


では、日本はどうでしょうか?2015年

1位;悪性新生物 28.7%
2位;心疾患 15.2%
3位;肺炎 9.4%
4位;脳血管疾患 8.7%
5位;老衰 6.6%
6位;不慮の事故 3.0%
7位;腎不全 1.9%
8位;自殺 1.8%
9位;大動脈瘤および解離 1.3%
10位;慢性閉塞性肺疾患 1.2%

心疾患が23.4と15.2で、大きな差がありますね。
アメリカでは老衰が10位以内にないのと、糖尿病が死因としてランクインしているのが特徴的です。

3/07/2017

Nocebo Effect and Placebo Effect; ノセボとプラセボ効果 

Does the Nocebo Effect Explain Statin Muscle Complaints?
http://www.medscape.com/viewarticle/876404?src=WNL_infoc_170305_MSCPEDIT_TEMP2&uac=265885AV&impID=1301216&faf=1#vp_3

上記題名でニュースレターがあり、ノセボ効果という言葉がありました。

プラセボという言葉は良く聞きますが、ノセボ効果はあまり聞きません。

以下、Wikiより「偽薬」の説明、引用です。
-------------------------
偽薬(ぎやく)とは、本物の薬のように見える外見をしているが、薬として効く成分は入っていない、偽物の薬の事である。成分としては、少量ではヒトに対して ... 偽薬効果(ぎやくこうか)、プラシーボ効果(placebo effect)、プラセボ効果とは、偽薬を処方しても、薬だと信じ込む事によって ... 特に偽薬によって、望まない副作用(有害作用)が現われることを、反偽薬効果(はんぎやくこうか)、ノーシーボ効果(nocebo effect)、ノセボ効果という。
------------------------
ノセボ効果とは、簡単に言うと、
薬を飲む前に「この薬には筋肉痛の副作用があります。」といわれたら、信じ込む?ことにより、本当はそんな薬効がないのに筋肉痛を起こしてしまう、ということです。

プラセボ効果は良い効果、ノセボ効果は悪い効果、本当は薬効ないのに引き起こされることを言うのですね。


さて、記事に戻ります。

スタチンの副作用には筋肉痛があります。
その筋肉痛はノセボ効果として説明できるか?
「スタチンによる筋肉痛は、偽薬効果で説明できるのか?」でしょうか。

一部記事の抜粋
10%-25% of patients treated with statins complain of muscle symptoms

Statin CV outcome trials have found no difference between statin and placebo groups

Muscle symptoms with no or minimal increases in CK are usually not pharmacologically related to statin therapy.

The nocebo effect may cause patients to attribute background muscle symptoms to the statin.

Although most SAMS"statin-associated muscle symptoms" are not caused by statins, treatment of these patients is a challenge.

(自分で解釈)
スタチン副作用の筋肉痛は10-25%の症例で起こる。
大規模試験では、プラセボとスタチンの筋肉痛副作用発症に差がなかった。
筋肉痛でも、CKが上昇しないパターンがあり、薬効ではない筋肉痛の可能性もある。
しかし、スタチンによる筋肉痛でなくとも、検査をしたり治療をしたり、原因を究明する必要がある。

追加情報
GAUSS-3 trialはあとるばスタチンとプラセボの副作用としての筋肉痛発症率に差(スタチンで42%プラセボで26%)があるがこれは実はブラインド試験ではなかったのではないのか
とのコメントまでありました。
すげぇ否定、ガウスって結構有名なのに根本的なダメだしをするとは…

今回の背景は、「スタチン使ってね」キャンペーンに思えます。





3/03/2017

PCSK9阻害薬でLDL-Cをめちゃ下げても大丈夫…

Safety of Very Low Low-Density Lipoprotein Cholesterol Levels With Alirocumab: Pooled Data From Randomized Trials.
J Am Coll Cardiol. 2017;69(5):471-482.

オデッセイスタディの蓄積されたデータの解析結果です。
14の試験、8-104週間のフォロー。
3340人の治療群の中から、LDL-Cが25mg/dl以下の症例群が何かイベントがないかを調べた。

 Treatment-emergent adverse events (TEAEs) というイベントの有無に関してLDL-Cがめちゃ低くても薬剤使用による優位性は変わらない

という結論ですね。

僕は、LDL-Cがめちゃくちゃ低くても、健康でいられるか?
ということが心配です。
例えば、FHでも10代の若者にPCSK9を使って良いのか?
基本的なFHの治療法もしっかり勉強したいと思います。

まとめ
心血管イベント以外の何かが起きないか、を今回の結果で結論付けるのはやっぱり無理だと思います。





3/01/2017

脂肪肝(非アルコール性)と冠動脈石灰化の進行について

Non-alcoholic Fatty Liver Disease and Progression of Coronary Artery Calcium Score
Gut. 2017;66(2):323-329.

CVDや肝臓の病気のない健康な大人4731人(女性424人、すくなっ)。
脂肪肝(NAFLD;腹部エコー検査)と冠動脈石灰化スコア(CEC;冠動脈CT検査)を平均3.9年間フォローした。

CECの進行度合いを検討した結果。NAFLD有の群が、NAFLD無の群と比較してCECが有意に進行していた。

というもの。

ソウルのサムソン医療健康センターでの研究。
Gutで報告されるとは素晴らしいですね。

まあ、この研究の結果によりその機序が分かれば面白いな、と、おもたんですが…
以下の記載…

NAFLD is also associated with oxidative stress, with macrophage activation, and with endothelial dysfunction, all major mechanisms for atherosclerosis development. NAFLD may accelerate atherosclerosis through increased levels of atherogenic, triglyceride-rich, cholesterol-rich particles and small dense LDL particles.

なんじゃこの記述。そんなもん普通やんけ。
メタボな脂肪肝おっさんが、なんで冠動脈が石灰化すんねん!
3年間でマクロファージが若者の血管内皮をだめにして、石灰化させるんかい!!
中性脂肪やコレステロール豊富なリポ蛋白と、small dense LDLて、いまさらか・・・

でも、既報でCACとApoCIIIの関連も示唆されておるし、じゃあApoCIIIとレムナント、TGの関連を調べたら面白いかなぁ。
HDL機能も脂肪肝なら機能低下しとるやろうし…
そっちも調べたいなぁ。


追記
統計に関しては、
All analyses reported were corrected for IPWs. 」
とあります。
IPWsとありますが、これは比較する群においてバイアスがかかっておるので調整したってことですね。
以前からプロペンシティスコア・マッチング、などの方法がありますがそれと同じ概念です。この論文の統計解析はSTATA13を使ってます。
僕も以前にやろうと思って、IPWsを調べたことがありました。
Treatment effects
という項目で可能です。公式YouTubeで分かりやすく解説してくれております。
https://www.youtube.com/watch?v=p578jxAPJT4
ただ、我流でやるのは危険だと思います。

まほろば、サクラメントにある日本のパン屋さんです。

2/28/2017

脳梗塞の二次予防にはやっぱりアスピリン?

2017年2月に開催されたInternational Stroke Conference.で報告された内容です。

PICASSO trialという試験の結果です

Cilostazol Fails to Best Aspirin for Post-Stroke Secondary Prevention
Non-inferior overall but MI rates higher with PDE3 inhibitor
http://www.abstractsonline.com/pp8/#!/4172/presentation/13141

失敗に終わる…って。

以前プレタールが脳梗塞予防に効果があるという論文が出たので、さらなる効果(出血も少ないで、心筋梗塞にも効くで)を求めて…ってことでしょうか。
Lancet Neurol. 2010 Oct;9(10):959-68.(大塚主体の試験で日本からの報告)
BMC Neurol. 2014 Dec 20;14:251. (プレタール試験のメタ解析といっても総症例は数千…)

以下一部抜粋。
1,534 patients from 67 centers in three Asian countries from August 2009 to August 2014 into their study, which had a 2x2 factorial design, randomizing patients to either cilostazol or aspirin, or to cilostazol plus probucol versus aspirin plus probucol.

なんでプロブコールを足しているのか調べておらず知りません…ごめんなさい。
微小出血など含めた危険性がアスピリンより優れているかを調べたようです。

簡単に結果のみ。
2次予防としての全体イベントにおいては非劣勢に有意差がある(つまりアスピリンより劣っていない) (HR 0.80, 95% CI 0.60-1.05, P=0.004 for non-inferiority)
しかし微小出血などのイベントに限ると非劣勢に有意差がない(つまりアスピリンより劣ってる可能性がある)(0.61% versus 1.20% per person-year, P=0.09)という結果でした
脳梗塞のみに限定しての結果は、ぎりぎり (HR 0.67, 95% CI 0.46-0.96, P=0.03)プレタールのほうが有意に効果ある。
そのほか、心筋梗塞、心臓死がプレタールで多い。のも追加で記載アリ。

この試験においては、出血リスクがあるならプレタール使用は注意したほうが良いでしょう。
と僕は解釈しました。


なんでプロブコールつこうてるんですか?