6/23/2022

新規の脂質異常症治療薬:ノバルティスのinclisiran

 新しい脂質異常症治療薬は、以下3つがあるらしいです。

PCSK9 inhibitors (Evolocumabが市販であるが、Alirocumabも使えるようになりそう)

inclisiran (知らんかった…)

bempedoic acid (新規ATPクエン酸塩リアーゼ阻害のLDL-C低下薬、エゼチミブと合剤あり)



inclisiran (インクリシラン、って読むの?)

https://www.novartis.co.jp/news/media-releases/prkk20210930

https://www.novartis.co.jp/sites/www.novartis.co.jp/files/pr20210930.pdf

ノバルティスからの発売になりそうです。上記はニュースレターです。


一部抜粋します。

inclisiran (開発コード:KJX839)について

inclisiranは、RNA干渉(RNAi)の作用機序を介してLDL-C値を低下させ、致命的な心血管疾患であるASCVD患者の転帰改善に役立つ可能性がある最初で唯一のsiRNA治療薬です。 inclisiranは、年2回の投与で*、効果的かつ持続的なLDL-C低下により、スタチンを補完します8, 10。inclisiranは、肝臓での標的タンパク質の産生を阻害し、LDL-Cの肝臓への取り込みを増加させ、血流から除去するという、他の治療法とは異なる作用があります17。inclisiranは初回投与後、3ヵ月目に投与し、その後は6ヵ月ごとに投与します。3件の臨床試験では、inclisiranを6ヵ月ごとに投与することによりLDL-Cは低い値に維持されました。inclisiranは皮下注射として病院で投与され、患者の受診サイクルにスムーズに組み入れられると予想されます。

第III相試験において、inclisiranの忍容性は良好でした。最も多く報告された有害事象(inclisiran投与患者の3%以上で、プラセボ群よりも高頻度に発現)は、注射部位反応、関節痛、尿路感染、下痢、気管支炎、四肢痛および呼吸困難でした。注射部位反応が最も多く発現しました。これらは概して軽度であり、重度または持続性の事象はありませんでした。


遂に脂質異常にもsiRNA薬剤がやってきましたね。

siRNAは、RNA干渉(mRNAの破壊によって配列特異的に遺伝子の発現を抑制する)として作用を持つ。

です。

ワクチンもmRNAがあり、遺伝子に働きかける薬剤をよく見かけます。

しっかり勉強して、キャッチアップ、アップデートしてゆきたいです。


これで二人前?




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