4/02/2025

VTEでDOACの容量は少なくしても大丈夫?「RENOVE試験」 Lancet . 2025 Mar 1;405(10480):725-735.

VTEのDOCAの治療容量は心房細動の血栓予防の容量の半分程度であり、心情的には出血リスクが高く、投与量は減らしたくなります。

減量のエビデンスがこれまではありませんでしたので、大規模試験結果が待たれてました。

先に結論です。

「VTEでの減量DOACは非劣性は示されず→効果は不十分」

「ただ症例(出血リスクが高い)を選んで減量使うと良いかもね」

フランスからの報告です。Chat GPTで日本語要約にしてもらいました。それを更に自分なりにまとめました。

Extended treatment of venous thromboembolism with reduced-dose versus full-dose direct oral anticoagulants in patients at high risk of recurrence: a non-inferiority, multicentre, randomised, open-label, blinded endpoint trial

RENOVE試験

フランスの47病院,

非劣性、多施設共同、無作為化、オープンラベル、盲検エンドポイント試験

症候性VTE(肺塞栓症または近位深部静脈血栓症

6~24カ月間、標準用量の抗凝固療法(アピキサバンとリバーロキサバン)

標準用量群 vs. 低用量群に1:1の割合で無作為に割り付け

イグザレルト:20mg/day と 10mg/day (ここが日本と違う、日本は15mgが標準)

エリキュース:5.0mgx2/day と 2.5mgx2/day (日本と同じ)

主要評価項目は、症候性VTE再発(非劣性仮説の検定力90%、ハザード比1.7の排除)

標準用量群(n=1,385)と低用量群(n=1,383)に無作為に割り付け

中央値37.1カ月の追跡期間

VTE再発は低用量群で19例(5年累積発生率2.2%)、標準用量群で15例(1.8%)

低用量群の非劣性は証明されなかった(調整ハザード比1.32, p=0.23)

出血の発生率は低用量群(9.9%)で標準用量群(15.2%)より有意に低かった(調整ハザード比0.61)。

死亡率は低用量群4.3%、標準用量群6.1%であった。

結論:VTEの長期抗凝固療法において、DOACの低用量投与は非劣性を証明できなかった。


ってこと。








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